( ゚Д゚)<原罪爆破

「国家の暴力の非常に特殊な性格はここから来る。いつもすでに成立したものとして現われるこの暴力を位置づけることは難しい。暴力は生産様式から来るというだけでは不十分である。マルクスはこの点を資本主義について指摘していた。必然的に国家を経由する暴力があり、この暴力は資本主義的生産様式に先行し、「根源的蓄積」を構成し、資本主義的生産様式そのものを可能にしている。資本主義的生産様式の中に入り込んでしまえば、盗む者と盗まれる者について語ることはもちろん、どこに暴力があるのかを言うことさえ困難である。そこでは労働者は客観的に丸裸で誕生し、資本家は客観的に「着衣」で、独立した所有者として生まれてくる。労働者と資本家をこのように形成したものは、資本主義以外の生産様式において作用するものなのだから、資本主義の枠内に留まるかぎりわれわれはそれをとらえられない。日に日に繰り返されるにもかかわらず、この暴力は既成のもののように現われる。まさに欠損はあらかじめのもの、すでに定められたものと言わなくてはならない。」
ジル・ドゥルーズ+フェリックス・ガタリ「捕獲装置」)