2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

( ゚Д゚)<神さまの嫉妬

「人の子よ、同じ母の娘である二人の女がいた。彼女たちは、エジプトで淫を行い、若いときに身を売った。その地で、彼女たちの乳房に手が入れられ、乙女の胸はもてあそばれた。その名は、姉をオホラといい、妹をオホリバという。彼女たちは私のものとなり、…

( ゚Д゚)<義務をありがとうございます

「主はこう告げられる、私の命に誓っていう。おまえは、忌まわしい罪といとわしい行為によって、私の聖所を汚したから、私もおまえをなぎ倒す。私の目はそれをあわれまず、情け容赦をしない。住民の三分の一ははやり病で死に、町の中で飢えて死に、三分の一…

( ゚Д゚)<目指せ物質的救済

「ユダヤ教およびキリスト教におけるメシアニズムへの態度を規定するのは、全く違う救済概念であるし、まさに一方にとってはその理解の名誉称号として、その使信の積極的獲得物として現われるものが、他方にとってはもっとも決定的に価値下げされ論駁される…

( ゚Д゚)<もう一人のダンテ

「つまり、ダンテからはイタリア詩の結果を引き出せないという洞察は、裏返したときにはじめて歴史的に有益となる。ダンテの詩はイタリア詩に由来せず、イタリア詩の結果でもなく、イタリア詩からは説明がつかない。同時代のイタリアのあらゆる表現形式と彼…

( ゚Д゚)<握手してもらっていいスか

「そこでひとつの問いが生じる。相互的認識──たとえそれが二重の触知であれ──を起点として、現象学が理解しようと努めている握手、その本義は認識することをはみ出す事態であって、信頼のうちに、忠誠と平安のうちにそれは宿っているのではなかろうか。自我…

( ゚Д゚)<神さま一個五百円

「ここでわたしたちに関心のある展望に立って、ベンヤミンの考察をたどってみよう。そのとき、次のように言えるのではないか。資本主義は、キリスト教にすでに存在していた傾向を究極まで押し進めることによって、宗教を定義する分離の構造をあらゆる分野で…

( ゚Д゚)<非政治主義の憂鬱

「私は東京裁判の最後の日を傍聴して憂鬱であった。前夜からほとんど眠っていない上に風邪で頭が痛み腹をこわしていたという生理のせいもあったが、なにか自己懐疑のような心理のせいもあった。私は戦争中も政治の言葉をそれほど信じなかった。戦後の現在も…

( ゚Д゚)<Japanese Afterglow

「着物。着物は喉もとからくるぶしまで彼女を覆い隠している。花を飾る仕草のように女性らしく、子供をあやす仕草ほどに女らしく、手は袖に隠して、壊れていない聖餐杯の形のつつましさが覗くだけで、そうして彼女の女性らしさを見事に表している。逆に、手…

( ゚Д゚)<恋の階梯

「愛すべき対象を神聖化するのに夢中になることができるためには──その対象をアーデンの森でとらえようと、クーロンの舞踏会で知り合おうと──まずその対象があらゆる点で(想像しうるあらゆる点でという意味ではない、現に眼に映るあらゆる点で)完全なもの…

( ゚Д゚)<the carrot and the stick

「ポンスはシュムケの手を取り、それを両手ではさみ、魂がすみずみまで通じあうような感動をこめてそれを握りしめ、二人はさながら長いあいだの別離ののちに再開する恋人同士のように、しばらくそのままじっとしていた。 「毎日、ここで晩飯を食べたまえよ!…

( ゚Д゚)<読み手の初心

「およそ文学作品を鑑賞するということはどういうことかと考えてみるに、それは作品を読みながら、次第に読者である自分を通じて人間を発見して行く過程だと云える。それは具体的にどういうことかと云うと、作品を読むうちに、いやおうなしに自分をひきずっ…

( ゚Д゚)<書き手の初心

「現実に対する不信、これが文学──文学的天職──の秘められた存在理由なのですが、この不信があるおかげで文学は私たちにある時代に関する唯一の証言をもたらすことになります。フィクション、とりわけもっとも成功したフィクションが描き出している人生は、…

( ゚Д゚)<文学は存在しない

「彼が『セラフィータ』を書いたのはカニシ街だった。バルザックという男は自分の本名を使うようになるまでに、一ダースほどのペンネームで四十巻もの作品を書くという信じられないような離れ業をやってのけた。ある本ではフランス語の書き方を学んだという…

( ゚Д゚)<哲学的ラブビーム

「独自のものに留まりうることを学ぶために、詩人がまず第一に頼りにしたい善い対話は、愛の日々について聴かせてくれる。というのも、愛は愛の対象の本性に対するまなざし(Blick)であり、そして愛の対象のまなざしはその本性を通して愛するものたちの本性…

( ゚Д゚)<哲学的ラブレター

「 今朝は、君から何も受け取らなかった。何をする力もない。君に手紙を書く力も、ところが少しも途切れることなく君に手紙を書きたいのだ。君がここにいるときでもそうだ。君がここにいるときでさえ、君は私に取り憑いている、私は君にもう一度、助けをもと…

( ゚Д゚)<女のつめたさ

「女の髪が耳に触れるともなくかすかに触れる時、感情が匂いとなってしみこんで来る。…… 髪も耳も冷い。しかし、髪も耳もその冷たさが魅力なのであろう。脣、頬、腕、そのいずれで、われわれが女の髪に触れるにしてもその冷たさは、ふと意外である。だが、そ…

( ゚Д゚)<癇性少女

「思ふことみな尽きねとて麻の葉を切りに切りても祓えつるかな」 (和泉式部「後拾遺集 1204」)

( ゚Д゚)<髪に触れる

「黒髪のみだれも知らずうち伏せばまづ掻きやりし人ぞ恋しき」 (和泉式部「後拾遺集 755」)

( ゚Д゚)<最大の味方=最大の仇敵

「彼ら〔毎日漫然と生活を送っている者たち〕は、それだけ見れば対立しているものが実はその内部では一致しているということ、またそれはいかにしてなのかを理解しない。対立的調和とは弓や七弦琴におけるごときものだ。」 (ヘラクレイトス「断片 51」)

( ゚Д゚)<トラウマ・マニュアル

「心的外傷の働き方は二様である。積極的なものと消極的なものと。積極的な働き方とは心的外傷にふたたび作用力をもたらそうとする努力であり、それゆえ、忘却された体験を想起する努力であって、あるいは、より正確に言うならば、忘却された体験を現実化し…

( ゚Д゚)<忘れえぬもの

「わたしの生涯全体が、同じ一日の朝となって拡がってゆく、わたしは毎日、最初の一行から書き始める。毎日新しい、そしてそれだけで独立している世界が創造され、わたしは星座の群れの中にいて、自分のことで夢中になっているので歌ったり、新しい世界を創…

( ゚Д゚)<詩人哲学者

「答───では、フロイトの「コンプレックス」という魅惑的な概念について考えてみましょう。この語のすべての意味を数えあげたらきりがないくらいですね。最初、人びとはこの用語を何か変なものでも見るような様子でながめていたのですが、いまではしょっちゅ…

( ゚Д゚)<NEET is murder

「文化というものについて考え直してみる前に私が思うのは、現在の世界は飢えていて、文化などに関心を払いはしないということである。飢えにしか向けられていない人びとの考えを文化に引き戻そうというのは、まったく人為的だということである。 よりよく生…

( ゚Д゚)<海とジェリー

「旅行の機会というものは、芸術家と同様、生まれるものであって、作られるものではない。その発生には、互いに喰い違った無数の事情が作用する。人がそれを意図したり、意志によって決定したりすることは、めったにありはしないのである──われわれはそうは…

( ゚Д゚)<Serene Iscariot

「ここでつけくわえるべきことがひとつある。それは、主体的な時間を把握する「現在」の構造が、ディアレクティックな、自己否定的なものだということであって、このことは行動するもののがわからいえば、作家が自分を留保し、自分の趣味にかまけていれば、…

( ゚Д゚)<小説可能性感覚

「時と場所、季節の色合い、筋肉と心の動き、こういったものは、天才的作家にとって(われわれが推測できるかぎり、そしてわたしはその推測を正しいものと信じているが)、世間一般の真実を伝える巡回図書館などから借りてこられるような慣習的な観念ではな…

( ゚Д゚)<sine odio・2

「友達がないこと。──友達がないことは嫉妬か思いあがりのせいと推定される。友達があるのは嫉妬の機会がないという幸運な事情のおかげにすぎないような人が澤山いる。」 (ニーチェ「ただひとりいる人間」)

( ゚Д゚)<sine odio

「一つ一つの美徳に対する偏愛。──吾吾の敵にそれが全然缺けていると確かめるまでは、吾吾は或る徳をもっていることに特別の価値をおかない。」 (ニーチェ「人と交る人間」)

( ゚Д゚)<没-私-小説

「一体に私は自分のことは書きづらい。自分のことを書こうとする自分に、先ず疑惑と厭悪とを感じる。それが作中人物の私をいやな人間に書かせる。つまり、自分のことを書こうとする自分のいやさを、作中人物の自分をいやな人間にすることによって、まぎらわ…

( ゚Д゚)<描写の現象学

「【大小はただ外部から見て言えることであって、内部にはいれば大小はない。なぜなら、境界は外部に属し、外部から見た内部の大小は、この境界によって判断される。しかし、内部には境界が属しないから、いわば無限であり、無限には大小がない。】 「よくき…