2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

( ゚Д゚)<どうあがいても醜男

「ひどく歯並みの悪い男だった、この《お坊さま》は。虫がくい、茶色くなり、緑がかった歯石が上のほうまでおおいつくし、要するに、りっぱな歯槽膿漏だ。僕はそのことを彼の歯槽膿漏のことを口に出したかったが、彼のほうはなにやかやしゃべり立てることに…

( ゚Д゚)<アブサロム属性

「前日の晩になると、牧師がはいってきた。 「あなたとともに祈らせてくれますか?」と彼は言った。 「いいさ」とポパイは言った。「やりな。おれには気にしねえでな」 牧師はポパイが寝ころんで煙草をふかしている簡易ベッドの横にひざまずいた。しばらくす…

( ゚Д゚)<ニンジンでもかじってろや馬が

「人間の声は存在するのか。ミンミンというのが蝉の声であり、イーアンというのが驢馬の声であるように、人間の声であるといえるような声は存在するのだろうか。存在するとして、この声は言語活動なのだろうか。音声と言語活動、フォーネーとロゴスとの関係…

( ゚Д゚)<ハレンチ長老、バビロンで御用

「その年、民の長老の二人が裁判官に選びだされた。次にいう主のみことばは、彼らのような人にあてはめてよかったろう、「バビロンでは、民の指導者と名ざされる長老と裁判官から、罪が出た」。この二人は、ヨヤキムの家をよく訪れた。何か訴えごとをもって…

( ゚Д゚)<正論

「例えば女が実在よりよく書いてあると云うか。実在より美しく書いてあると云うか。たわけちゃいけない。小説と寝られるか。 こういう嘘の夢は覚まさねばならぬ。小説家の空想なんて、たかが知れている。」 (川端康成「紫外線雑言」)

( ゚Д゚)<プルーストの時間・2

「……《私は眠る》と述べることは、文字通り、《私は死んだ》と述べるのと同じ位不可能なことだからです。エクリチュールとは、まさに、このような、言語に──言語の不可能性に──手を加え、言述を生かす活動なのです。 この眠りは(あるいは、この半覚醒は)何…

( ゚Д゚)<批評/小説

「ブルーストは自分の逡巡を、当然のことながら、心理的な形で説明していますが、それは構造的な二者択一に対応していることにご注目頂きたいと思います。彼が逡巡している二つの《方》はヤコブソンが明らかにした対立の両項です。つまり、「隠喩」の項です…

( ゚Д゚)<顔だけ見て人を判断するな!

「森 これは自分で言ったら生意気になるんで、本当は遠慮したかったんですけれども、僕は自分が小説を書くということはしまいと思っていました。しかし、それでいろんな小説のもっている構造、こういうものをいろいろ考えて、そしてその構造というものを、だ…

( ゚Д゚)<UCHU YABAI

「しばしば、不可逆性は我々の宇宙の誕生と結びついた純粋に宇宙論的な起源をもつ、と言われてきた。時間の矢が普遍的だという事実の説明のためには、確かに宇宙論は必要である。しかし、不可逆過程は我々の宇宙の誕生とともに終った訳ではなく、今日でも地…

( ゚Д゚)<anticosmology

「宇宙はわれわれにとって死んでいる。いかにしたらそれを蘇生せしめうるであろうか? 「知識」は大陽を殺しさり、黒点をもったガス状の球体と化し、さらに月の生命を奪い、天然痘のごとき死火山の噴火口がぽつぽつ見える死んだ小地球と化した。さらに、機械…

( ゚Д゚)<ハイデッガー VS アインシュタイン

「したがって、物理学の対象としての運動は、時間の助けによって測定される。測定を可能にする、ということが時間の機能なのである。物理学においては運動はいつでも測定可能性を顧慮して考察されるのだから、運動は、例えば、時間そのものが排除されていて…

( ゚Д゚)<明日は大陽がまた生れるぜ

「クセノパネスは、火が消えることによって(日没になる)のであり、日の出にはまた別の大陽が生まれるという。また彼は、まるまる一ヵ月にも及ぶ日蝕や、さらに日中が夜のようになる皆既日蝕についても語っている。」 (アエティオス『学説誌』)

( ゚Д゚)<大陽は直進するぜ

「クセノパネスは、大地の緯度や区域や帯ごとに、多くの大陽や月があるという。そしてある時期に大地のわれわれが居住していない地域に〔大陽の〕円盤は落下するのであり、そのようにして陥没したかのごとく蝕を出現させるという。また彼は、大陽はどこまで…

( ゚Д゚)<神経的箱庭の外に

「とはいえ、あらゆるコードをもつれさせることは、もっとも単純なエクリチュールの水準でも、そして言語活動の水準でも容易なことではありません。目下のところ似たような例としては、カフカの場合しか思いつきません。プラハのユダヤ人たちの言語的状況と…

( ゚Д゚)<ユダヤ狂句

「蛭には、娘が二人いて、「くれろ、くれろ」と名のる。あくことを知らぬ三つのことがある。「もうたくさん」とは決していわぬ四つのことがある。黄泉、うまずめ、無限に水を吸いこむ土地、「もうたくさん」とはいわぬ火。老いた母を見下す目は、川のからす…

( ゚Д゚)<ユダヤ問答

「空中を飛び、群を離れて孤り飛行する蛇、この蛇とは何か。しかもそのあいだ、この蛇の歯のあいだに憩う一匹の蟻は、仲間のなかで始まり孤立のなかで終る飛翔の喜びにひたる。実在しない樹に巣を営む鷲とは何か。その雛たちは生育するが、それは生き物のあ…

( ゚Д゚)<Prophet in dürftiger Zeit

「できるものなら自分は、新鮮な意識を持ちたい。彼がそう言ったのである、新鮮な、と。そしてその意識は自分に、別な義務を果たすよう求めるであろう、従来のものではない、別な、新しい義務を。いままでよりも崇高で、人間たちに向けられた、新しい義務を…

( ゚Д゚)<Re: 最大の味方=最大の仇敵・3

「官能を社会的なものに還元することはできない。官能の行き着く先は無意味性であり、この無意味性は官能を語ろうとする無遠慮な言語のなかに現出する。官能を社会的なものに還元することのこのような不可能性は、まるで恋人たちしか世界にいないかのように…

( ゚Д゚)<最大の味方=最大の仇敵・3

「よほどしっかりと自己の上に腰をすえ、自分の二本の脚で勇敢に立たないことには、愛することもできはしない。要するにこんなことは女どもにはわかりすぎるぐらいよくわかっているのだ。女というものは、自分を失ってただ客観的であるだけになってしまった…

( ゚Д゚)<いじめカッコ悪い

「加害者が傍若無人なのはみせかけであって、加害者は最初から最後まで世論を気にしている。」 (中井久夫「いじめの政治学」)

( ゚Д゚)<ひとりレジスタンス

「闘いとなると話は別だ。私だって私なりに戦闘的なのだ。攻撃することは私の本能に属する。敵でありうること、敵であること──これはおそらく一つの強い天性を前提としているのであろう。とにかくこれはすべての強い天性につきものだ。強い天性は抵抗を必要…

( ゚Д゚)<見えない全体主義

「しかしながら、情動の世界の芸術による再生産-複製は、隷属的意識によって作られたこの文化的・歴史的世界のおかげではじめて可能になったのだった。そもそも芸術とは、隷属的意識が自律的意識に変貌したことの証拠ではなかったか。しかし、それゆえにこそ…

( ゚Д゚)<Super Stereotype Logic

「このように全体的支配は、われわれが通常推論の手段とし、またわれわれが通常そのなかで行動している意味連関というものをことごとく破壊する一方、〈超意味〉とでも言うべきものを他方では作り上げる。最も不条理なものまで含めてすべての行動・すべての…

( ゚Д゚)<詩的解剖学

「蝋燭を手にもてば、網膜血管の影を壁にうつすことができる。まだ静かになりきってはいない。まったく静かになることは決してない。一晩じゅう、大脳の動脈に血が流れる音が聞こえてくる。思考の腰部だ。きみは歴史の行為、原因と結果の歯車をたどって逆も…

( ゚Д゚)<生命感覚的身体

「イギリスの神経学者ヘンリー・ヘッドは触覚をプロトペイシックとエピクリティカルとの二つに分けました。プロトペイシックは原始感覚的と訳しましょうか。二十世紀の初めのヘンリー・ヘッドは自分の触覚神経を切断しまして、どちらの感覚が早く再生するか…

( ゚Д゚)<いつも衝動的とは私の事だっちゃかな?

「ニーチェは理性によって確立された身体の「衛生学」のために語るのではない。彼が語るのは身体の諸状態のため、意識が個人的な意識としてあるためには隠蔽せざるをえない真正なる与件としての、身体の諸状態のためなのだ。こうした観点は、純粋に「生理学…

( ゚Д゚)<無意識礼讃

「私たちはおそらく共通の源泉から汲み、同じものを素材にしていながらそれぞれ別の方法を使用しているのである。そして結果において一致したことが、両者共にまっとうな仕事をした証しになったと思う。私たち医者の治療処置は他者のアブノーマルな心的過程…

( ゚Д゚)<記憶の残響効果

「つまり二人の間には幼なじみの関係が、おそらくは幼児愛が存立していて、それが親称二人称の「あんた du」を正当化する根拠だったのだ。この謎解きはおそらく最初に推測した謎解きと同じくらい浅薄ではなかろうか? しかしながらそれは問題の掘り下げに本…

( ゚Д゚)<Girls Be Terror・2

「このとき突然、彼は柱廊の四隅の一角を曲がりかけて飛びすさった。面前六歩ほどの距離、かなりの高さのところの毀れた壁の上に、ここの灰のなかで死を迎えた少女たちの一人がすわっていたのである。 いや、そんなばかな。それは理性が承知しなかった。眼も…

( ゚Д゚)<Death and Lovers

「クエンティン・コンプソン三世。妹の肉体を愛するのではなく、コンプソン家の名誉がちっぽけではかない彼女の処女膜によって、ちょうど巨大な地球全体を縮小再現した小型ボールが芸を仕込まれたアザラシの鼻の上に乗っているように、危なっかしく、そして…