( ゚Д゚)<NEET is murder

「文化というものについて考え直してみる前に私が思うのは、現在の世界は飢えていて、文化などに関心を払いはしないということである。飢えにしか向けられていない人びとの考えを文化に引き戻そうというのは、まったく人為的だということである。
 よりよく生きるための心配、飢えの心配から一度も人間を救ってくれなかったような文化を擁護することがそれほど急を要するとは思われない。それより、最も緊急なのは、文化と呼ばれるものから、飢えの力と同じくらい生き生きした力を持つ幾らかの観念を引き出すことである。
 我々がとくに必要としているのは、生きることであり、我々を生きさせているものを信じ、また、何かが我々を生きさせているということを信じることだ。──そして我々自身の神秘的な内部から出てくるものが、いつまでたっても、粗野な食い物の心配となって、我々自身のところへ返ってきてしまってはならないということだ。
 私が言いたいのは、我々みなにとって、今すぐ物を食べることが重要だとしても、さらに重要なのは、今すぐ物を食べるというその心配のためだけに、飢えるという単純な我々の力そのものを無駄使いしてはならないということである。」
(アントナン・アルトー「演劇と文化」)