( ゚Д゚)<Re: ロレンスの結論

「セルヴァは立ち上って、テーブルの向こうにまわり、湯が沸いたかどうかを見た。
「あんたがあの人の連れ合いならいいと思っていたのよ」
 そう言いながら彼女は口ごもったが、別にベルタに口を開かせようとするふうでもなしに続けた。
「男には連れ合いがいなければいけないわ。私たちの仲間なら余計にそうなのよ。幸せでなくては。もしその人が幸せでなかったら、人間にとってなにが必要なのか、どうしてわかるっていうの? 私たちはそのために闘っているのよ。人が幸せになれるようにとね」
 彼女は振り向くと、その場所でテーブルに両手をついて寄りかかった。「わたしが言っていることがわかるかしら?」
「単純なことだわね」ベルタは答えた。
「そう、とても単純なことよ」セルヴァが言った。「人が幸せになるように闘う者は、幸せになるために人が必要とするものをすべて知っていなくちゃいけないのよ。だから連れ合いがいるの。連れ合いといっしょにいて幸せでなきゃいけないのよ」」
(エーリオ・ヴィットリーニ『人間と人間にあらざるものと』)