( ゚Д゚)<職業:反キリスト

「〈悔悛だって! 「悔い改めなさい」だと! しかもこのぼくがそんなことをいわれっ放しだったとは! 卑怯者! 弱腰! まぬけ! ぼくは立ち上がるべきだった。そしてこう言ってやるべきだった──「悔悛せよとおっしゃるんですか? 腹のふくらんだ娘のぐちみたいな、そんなものがなんだというんですか? 悔悛? そんなものは知りませんね。これまで一度も知らなかったし、知りたいとも思わない。矯正したり塗りなおしたりすることはある。しかし、かつてあったものを涙で拭い消そうとするとは! バタみたいにやわらかい、ちっちゃな心臓の持主たちには、それも成功するかもしれない。しかしぼくには通じませんよ、先生! 悔悛なんて、まぬけども、去勢馬みたいな連中、負け犬ども、病人どもの分泌物だ。一徹で真正直なぼくたちの静脈に、あなたがたはこういう猥褻さを注入したがっている。ぼくたちを圧倒し、ばらばらにして取りこむために! 卑怯なやつらめ! お座り、坊主ども。あんたがたの薬箱はぼくら向きじゃない!」 ああ! ちくしょう! なんてこった! 最後の瞬間ににべもなく肘鉄を食らわしてやった。許しの印に切られた十字の下で、〈ノン!〉といってやった。町長と結婚式の参列者のみんなのまえで〈ノン!〉といってやったものだ。ああ! 三重のまぬけ! 階段まで来てやっとしゃべりだすやつ!… それにしても、ノンだ。絶対にノンだ。その点でも、悔いたりなんかするもんか!〉」
(リュシアン・ルバテ『ふたつの旗』)