( ゚Д゚)<さあ読むがいいスタンダールを

「欲情を夢想する人々、また、欲情を夢想する人々むきに欲情の世界を描写する人々、こういう連中は、およそ真実からかけ離れているのみならず、おそらく最大の害毒を流す人々である。なぜなら、行為があってはじめて存在するものを想念の対象として与えようとするのだから。どんな場合でもそうなのだが、とりわけこの場合には、行為が私たちを単純化してくれ、行為が私たちにやすらぎを与えてくれるのである。戦士が殺戮の渇望とさらには怒りまでも残るくまなく拭われて戦場から帰還してくるように、しっかりとおのれの胸に欲情を抱いてきた人は想像力の力から解放される。……したがって、淫乱は書物のなかにしかなく、書物によってしか命をつながない。つまり、そんなものをでっちあげる書物は嘘っぱちなのである。スタンダールを読むがいい。彼が清潔なのは、偽善のせいではない。直截な判断力のせいなのである。」
(アラン「好色」)