( ゚Д゚)<10年たって俺はまた何故ここにいるのか…─why

「彼はうなずいた。私をじっと見つめていた。「あなたのことを少し話してくれませんか、マーロウさん。さしつかえなかったらですが」
「どんなことです。もう永いあいだ、私立探偵をやっています。独身の中年者で、金はありません。留置所に入れられたのは一回だけではなく、離婚問題は扱いません。好きなものは金と女とチェスといったところ。警官にはきらわれていますが、仲のいいのも二人ほどいます。サンタ・ローズ生まれのこの土地の人間で、両親とももう死んでいて、兄妹も一人もなく、この稼業の人間にはよくあるように暗い路地で往生しても、悲しがる人間は一人もいません」」
レイモンド・チャンドラー『長いお別れ』)