( ゚Д゚)<自分の飢え!

「しかしわれわれはまた父なるものを否定し、「言のみが存在する」というのだ。そして飢えたるものの苦痛をわれわれが自分の肉体のうちに苦しむとき、そのときわれわれは肉体を否定し、それはそうでないと言うのである。というのは、肉体は隣人の飢餓を苦しまず、自分自身の飢餓のみを苦しむからである。しかし言はその隣人を愛し、「汝の要求するところは正しい」〔マタイ伝七・八〕という言の叫びに応ずるからである。というのは言は、情熱も苦悩ももたず、平静に生きかつ動き廻るからである。それは慈愛を持っているが、それをわれわれは愛という。しかし肉体のみが愛を持っている、というのは肉体は父なるものであり、愛のうちに父はわれらすべてを生み、われらはすべて愛によって生じたのであるから。」
D.H.ロレンス「息子と恋人 序文」)