( ゚Д゚)<BOYS BE...

「万事うまくやろうというつもりなら──君が病気で疲れていたら、彼女の金を最後の一銭まで使い果たし、彼女に家事をやらせるのだ。そうすれば彼女は君が彼女を愛していることを知るだろう。彼女が君に満足していないといって彼女を責めるわけにはゆかぬ。僕が充分な食事をしないからといって君は僕を責めることはできない。それなのにばかな君は、彼女のためではなしに、彼女が本当に欲しがってもいないつまらぬ贅沢品を買ってやるために、君自身を浪費している。それは彼女を侮辱するというものだ。心充ち足らぬ女は贅沢品を持つ必要がある。だが、男を愛している女は板の上でも喜んで寝るだろう。
 君が自分の本質が外れて、どこか充分男らしくなかったように、僕には思われる、君は彼女に自慢できる地位を与えてやることが自分の名誉に関わることだと感じていたのだ。ところが彼女の満足に思う男と君がなることこそ君の名誉に関わることなのだ──そして満足というものは、男性が強壮確固たる自我を持っていない以上、肉体的な満足さえ決して成就されないものだし、女性をして愛せしめるところの男性自身の本質のみにかかっているのだ。君は自分が儲け得るもの、彼女に与え得るもので、キャサリンを満足させようと試みた、ところが彼女は君の本質によってのみ満足させられるのだ。」
D.H.ロレンス「J・M・マリ宛書簡」)