( ゚Д゚)<リスペクト禁じ得ない

「武智 …… これを逆にいえば、テレビの俳優と歌舞伎の俳優とが同じ舞台で芝居をした時に、テレビの俳優の方がうまいことがあるわけですよ。というのは、テレビ俳優というのは歌謡曲と同じで何百万人の中から選び出されてきて、非常に才能のある人であるわけ…

( ゚Д゚)<疑似嫉妬

「「こわい人だなあ、同じ屋根の下で」と広部は矢沢の身になってつぶやいた。ところがそれを口にしたとたんに、同じ屋根の下で男と女が別々に棲息している、階上と階下とで気配に耳を澄ましあっている、獣じみた濃密さがじかに身に迫って、息がつまりそうに…

( ゚Д゚)<メンヘラの力

「しばらく後、伯爵は実際にやってきて、まるでランデヴーに誘ったかのように、エステルのほうに静かに歩み寄った。 ──長く待ったかい。彼は、あの低く抑えた声で尋ねた。 ──六ヵ月よ、ご存知のはずよ、とエステルが答えた。でも、きょう、あたしをお見かけ…

( ゚Д゚)<始める前から負けないためには

「ダレル君、よくきき給え。まだ絶望してはいけない。勇気があるならば、やりたいことを飽くまでやり遂げなければならない──文学の話をしているんですよ。きみが持ち堪えることができるならば(できるとぼくは信じているが)書きたいことだけを書きたまえ。…

( ゚Д゚)<男ってアホだね

「「何を考えたの」 「何をって、ずいぶんあさましいこと。これぐらいのことは、聞いてあげなくては、矢沢から守ってもらえないって……」 二度目に家を走り出て逢いに行った晩、男が言った。いつだか矢沢がひどく酔って、柾子がひとりで家にこもっていると思…

( ゚Д゚)<Girls Be Terror・4

「二人は暗黒のうちに坐っていた。動かずにまた物を云わずに、黙って坐っていた。眼に色を見ないせいか、外の暴風雨は今までよりは余計耳についた。雨は風に散らされるのでそれほど恐ろしい音も伝えなかったが、風は屋根も塀も電柱も、見境なく吹き捲って悲…

( ゚Д゚)<Girls Be Terror・3

「彼は町に戻った。夜はむし暑く、闇のなかには生れたての蝉の声が満ちていた。彼はベッドと椅子と化粧箪笥をすれぞれ一個だけ使っていて、箪笥の上にはタオルをひろげてそこに自分のブラシや時計、パイプや煙草袋を置き、一冊の本にもたせかけて彼の養女リ…

( ゚Д゚)<子供人間

「池上線の電車にのってきた、濃紺の地にブルーの絣の着物をきた女のコは、ぼくとおなじ雪ヶ谷大塚の駅でおりた。 そして、改札口をとおるとき、定期をだした。ちいさな鈴がついた、赤い定期入れで、ぼくは、その日が日曜日なのをおもいだした。この女のコは…

( ゚Д゚)<フェミニスト・ヨブ

「ヨブ記に見られる他の女性への参照(例えば、一四・一、一九・一七、二五・四、三一・九-一二)は、特別に反フェミニストではない。「女から生まれたこと」の不純性は、人類という種族それ自体に関わる性格づけであって、女性の不純性を儀礼的に暗示したり…

( ゚Д゚)<BOYS BE...

「万事うまくやろうというつもりなら──君が病気で疲れていたら、彼女の金を最後の一銭まで使い果たし、彼女に家事をやらせるのだ。そうすれば彼女は君が彼女を愛していることを知るだろう。彼女が君に満足していないといって彼女を責めるわけにはゆかぬ。僕…

( ゚Д゚)<自己嫌悪の哲学

「レヴィナス 私の本が言おうとしたのは、存在は重苦しい、ということです。 ポワリエ それは無に対する不安ではないのですか。 レヴィナス それは無に対する不安ではありません。実存の《在る》に対する恐怖なのです。それは死ぬことへのおそれではなく、お…

( ゚Д゚)<自分の飢え!

「しかしわれわれはまた父なるものを否定し、「言のみが存在する」というのだ。そして飢えたるものの苦痛をわれわれが自分の肉体のうちに苦しむとき、そのときわれわれは肉体を否定し、それはそうでないと言うのである。というのは、肉体は隣人の飢餓を苦し…

( ゚Д゚)<他者の飢え

「ポワリエ 《在る》(il y a)の概念をハイデガーの「在る」(es gibt)と関連づけて理解することは可能でしょうか? レヴィナス できません。これはハイデガー的な「在る」ではありません。ハイデガー的な「在る」は肥沃性です。これは後期ハイデガーの大…

( ゚Д゚)<キミもユダヤ人でないのではない m9( ゚д゚)っ

「ユダヤ人とは外からそう見えるものではなく、割礼とは外からそう見えるものではない。真のユダヤ人は内においてユダヤ人である人であって、真の割礼は文字ではなく律法の精神による心のものである。その人の誉れは人間からではなく神から受けるのである。」…

( ゚Д゚)<メタ忘却

「芸術家は、みんなが忘れている事に気がつく人間だ、と。然しこれ以外に芸術家の仕事は断じてないという事は多くの人が忘れている。」 (小林秀雄「測鉛I」)

( ゚Д゚)<正しい食欲!

「〈いい〉とは、ある体がこの私たちの身体と直接的に構成関係の合一をみて、その力能の一部もしくは全部が私たち自身の力能を増大させるような、たとえばある食物〔糧となるもの〕と出会う場合のことである。私たちにとって〈わるい〉とは、ある体がこの私…

( ゚Д゚)<ブルジョア魂・3

「──ところで不幸な人達のあの要求を別に愚鈍や知的欠陥、不幸の伴ってくる一種の精神障害とは見ずに、或る全然別なもっと懸念すべきものと解するならば、この同情を抱くことを恐らく一層強く戒めることができよう。むしろ子供等を観察してみ給え、彼等は同…

( ゚Д゚)<超越論的偶然性

「クリナメンという語は突然に現れる。ルクレティウス〔エピクロス派の詩人〕には見出せるものの、エピクロスの断章にはないこの概念をいったいだれが導入したのかという問題は、専門家に任せておこう。だれかがそれを「導入した」のは、エピクロスの諸テー…

( ゚Д゚)<どうあがいても醜男

「ひどく歯並みの悪い男だった、この《お坊さま》は。虫がくい、茶色くなり、緑がかった歯石が上のほうまでおおいつくし、要するに、りっぱな歯槽膿漏だ。僕はそのことを彼の歯槽膿漏のことを口に出したかったが、彼のほうはなにやかやしゃべり立てることに…

( ゚Д゚)<アブサロム属性

「前日の晩になると、牧師がはいってきた。 「あなたとともに祈らせてくれますか?」と彼は言った。 「いいさ」とポパイは言った。「やりな。おれには気にしねえでな」 牧師はポパイが寝ころんで煙草をふかしている簡易ベッドの横にひざまずいた。しばらくす…

( ゚Д゚)<ニンジンでもかじってろや馬が

「人間の声は存在するのか。ミンミンというのが蝉の声であり、イーアンというのが驢馬の声であるように、人間の声であるといえるような声は存在するのだろうか。存在するとして、この声は言語活動なのだろうか。音声と言語活動、フォーネーとロゴスとの関係…

( ゚Д゚)<ハレンチ長老、バビロンで御用

「その年、民の長老の二人が裁判官に選びだされた。次にいう主のみことばは、彼らのような人にあてはめてよかったろう、「バビロンでは、民の指導者と名ざされる長老と裁判官から、罪が出た」。この二人は、ヨヤキムの家をよく訪れた。何か訴えごとをもって…

( ゚Д゚)<正論

「例えば女が実在よりよく書いてあると云うか。実在より美しく書いてあると云うか。たわけちゃいけない。小説と寝られるか。 こういう嘘の夢は覚まさねばならぬ。小説家の空想なんて、たかが知れている。」 (川端康成「紫外線雑言」)

( ゚Д゚)<プルーストの時間・2

「……《私は眠る》と述べることは、文字通り、《私は死んだ》と述べるのと同じ位不可能なことだからです。エクリチュールとは、まさに、このような、言語に──言語の不可能性に──手を加え、言述を生かす活動なのです。 この眠りは(あるいは、この半覚醒は)何…

( ゚Д゚)<批評/小説

「ブルーストは自分の逡巡を、当然のことながら、心理的な形で説明していますが、それは構造的な二者択一に対応していることにご注目頂きたいと思います。彼が逡巡している二つの《方》はヤコブソンが明らかにした対立の両項です。つまり、「隠喩」の項です…

( ゚Д゚)<顔だけ見て人を判断するな!

「森 これは自分で言ったら生意気になるんで、本当は遠慮したかったんですけれども、僕は自分が小説を書くということはしまいと思っていました。しかし、それでいろんな小説のもっている構造、こういうものをいろいろ考えて、そしてその構造というものを、だ…

( ゚Д゚)<UCHU YABAI

「しばしば、不可逆性は我々の宇宙の誕生と結びついた純粋に宇宙論的な起源をもつ、と言われてきた。時間の矢が普遍的だという事実の説明のためには、確かに宇宙論は必要である。しかし、不可逆過程は我々の宇宙の誕生とともに終った訳ではなく、今日でも地…

( ゚Д゚)<anticosmology

「宇宙はわれわれにとって死んでいる。いかにしたらそれを蘇生せしめうるであろうか? 「知識」は大陽を殺しさり、黒点をもったガス状の球体と化し、さらに月の生命を奪い、天然痘のごとき死火山の噴火口がぽつぽつ見える死んだ小地球と化した。さらに、機械…

( ゚Д゚)<ハイデッガー VS アインシュタイン

「したがって、物理学の対象としての運動は、時間の助けによって測定される。測定を可能にする、ということが時間の機能なのである。物理学においては運動はいつでも測定可能性を顧慮して考察されるのだから、運動は、例えば、時間そのものが排除されていて…

( ゚Д゚)<明日は大陽がまた生れるぜ

「クセノパネスは、火が消えることによって(日没になる)のであり、日の出にはまた別の大陽が生まれるという。また彼は、まるまる一ヵ月にも及ぶ日蝕や、さらに日中が夜のようになる皆既日蝕についても語っている。」 (アエティオス『学説誌』)